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労働災害に関する使用者の法律上の責任

法律上の責任の発生する法的根拠
労働災害において、使用者に対し法律上の損害賠償責任が問われる法的根拠としては通常次のようなものが考えられます。

民 法

第709条 不法行為責任
この場合、労働者がこうむった身体障害について使用者側に、故意、過失が存在することが前提となります(過失責任主義)。 一般に、使用者は労働者を安全に働かせる義務を負担するものとされていますが、特に労基法(第5章安全及び衛生)その他関係法令(労働安全衛生規則、 ボイラ及び圧力容器安全規則等)において、具体的な災害防止のための使用者の義務の履行不履行も民法上の過失の有無の判断基準の一つとなると思われます。

第715条 使用者責任
使用者に過失が無くても仲間の労働者の過失によって労働者が被害をこうむる場合は、使用者が当該加害労働者の選任、監督に過失が無かったことを証明し得ないかぎり、 被災労働者は使用者に対して損害賠償を請求できます。使用者が選任、監督に無過失であるとして、責任を免れることは実際上極めて難しいのが実状です。

第717条 工作物責任
労働災害が使用者の施設の欠陥から生じた場合は、使用者は民法第717条の工作物責任を問われることになります。この場合、使用者が欠陥のある施設の所有者であるときは無過失責任を課せられます。 施設を貸借しているような場合は、損害発生の防止に必要な注意をなしたことを証明すれば責任を免れることができます(この場合所有者の責任となります。) なお、工作物の範囲には、工作建物、ガスタンクなど土地に定着してつくられているもののほかに、工場据付け機械も含まれるものと解されています。


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